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今西 真也
今西真也はこれまで、東洋哲学における「縁起」や「因果」の思想を背景に、「見ること/見えないもの」や、人それぞれ異なる認識のあり方について、絵画および立体作品を通して探求してきました。
基本的な制作では、油絵具を何層にも重ね塗りし、そこへ筆を入れ、削り、掘り返すような行為を繰り返しながら画面を制作しています。作品は、離れて見ると風景や自然現象のようなイメージが立ち上がりますが、近づいて見ると、身体性を持った絵具の集積や痕跡が現れます。そうした行為の蓄積によって生まれる画面は工芸的な質感や物質感を持っており、身体性と工芸性が混在する表現となっています。
昨年、京都・五条にある anonymous studio KYOTO での展示に挑戦する中で、瓦を用いたサイアノ作品や、新たに取り組んで発表した《Entangled》シリーズなどを通して、日本美術における装飾性への関心が強まってきました。そのため本事業では、日本美術における「装飾性」を主題の一つとしてリサーチを行い、それを現代の表現としてどのように再構成できるかを検証しながら、新作制作へ展開していきます。
本事業では、京都市内にあるアトリエを拠点とし、日本美術の装飾性のリサーチを行いながら、現在取り組んでいる絵画および立体作品の制作・発展、新作制作を行うとともに、その成果をギャラリー空間にて発表します。
リサーチとして、京都を中心に国内の美術館や博物館(京都市京セラ美術館、細見美術館、奈良国立博物館、江戸小紋・江戸更紗博物館、磐梯熱海 日本きもの美術館など)を訪れ、古典から現代までの日本美術における装飾性についてリサーチを行います。
さらに、京都を中心に寺社仏閣や庭園(高野山真言宗正寿院、臨済宗東福寺派大本山東福寺本坊庭園、経栄山題経寺柴又帝釈天、真宗大谷派井波別院瑞泉寺など)も訪れ、日本文化に根底に流れる建築、彫刻、障壁画、工芸的な装飾などに見られる構造や素材感、視線の流れ、反復性についてリサーチを行います。
これらを複合的に自分の絵画、立体作品における画面構成やイメージ、素材配置、反復性といった事柄に反映していきます。
加えて、昨年度より継続して、多素材・多メディアを横断した制作にも取り組んでいます。昨年度は写真技法を用いた立体作品を制作・発表しましたが、本事業ではその流れをさらに発展させ、リサーチ内容や制作過程に応じて、写真作品などを含めた新たな表現にも挑戦していきます。
これらの制作活動を通して得た成果を、期間中に複数回の展示として発表していきます。
【展示会場】
anonymous studio KYOTO(京都市東山区五条橋東5丁目465番地)
【料金】
入場無料
【リサーチ・制作】
2026年6月~2027年3月
【展示】
2026年8月(第1回)(1か月程度)
11月(第2回)(同上)
2027年3月(第3回)(同上)
本事業では、京都を拠点に、日本美術における「装飾性」を主題としてリサーチを行い、その中で得た視点や感覚を、自身の絵画および立体作品へ反映していきます。京都を中心に蓄積されてきた美術館、博物館、寺社仏閣や庭園などに見られる装飾性から、画面構成やイメージ、反復性、素材感について考察を深め、それらを自身の表現として再構成することで、新たな作品制作へ展開していきます。
こうしたリサーチを通して得た知見を、絵画、立体作品などにおける画面構成やイメージ、素材配置、反復性といった事柄に反映し、京都から新たな表現として発信していきます。
さらに、期間中には複数回の展示を行い、市民の皆さまに作品に触れていただく機会を設けます。制作と発表を通して、日本美術や現代美術を新たな視点から捉え直す機会を創出し、京都市における文化芸術の振興と市民還元に貢献したいと考えています。
本事業の実行を通じて、京都市での事業者(作家)認知度を向上させ、来年度以降も同様の展示会を企画・実行していきたいと考えております。



